2013
10.20
10.20
処女騎士の異名で敬愛される王女アリアは、謎の魔道士ネクロマンサによる死の呪いで苦しむ父を救うべく、癒しの魔力を秘めるという一角獣の角を得んと、危険な探索に旅立つ。伝説の幻獣である一角獣は奇怪な動植物や魔獣亜人が跳梁跋扈するいにしえの廃都ゾシクの庭園にのみ棲息するという。そして不確かな伝承ではあるが、ゾシクには広大無比な地下迷宮があり、ネクロマンサはその最深層に居を構えているとも語られている。かつて剣の師と仰いだ東方の剣聖テン=ゼンが一年前に消息を絶ったのも廃都ゾシク近隣の魔境であり、アリアは廃嫡を覚悟で王位継承の証聖剣ベネトナシュを持ち出し怪異に対抗せんと図った。供をするのは宮廷魔道士見習いイシュカただひとり。その行く手にはネクロマンサが差し向ける異形の怪魔どもが立ちふさがる。国王の全身に闇の刻印が増殖し絶命するまでは七日間。果たしてそれまでにアリアの探索行は成就するのか?